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小水力発電開発日記

アドバンスの新事業 小水力発電開発日記 Vol.3

「群馬の小水力発電所」 建設開始までの道のりを大公開!

アドバンスが挑戦を続けてきた小水力発電事業が、ついに本格的に始動します。第3回は、群馬県で始まった建設計画の詳細と、小水力発電事業の実現にあたって克服してきた3つのポイントをお伝えします。

小水力発電を実現する3つのポイント

今回、当社初の小水力発電の舞台は群馬県沼田市の赤城沢という利根川水系の河川です。44kWの発電計画で、クロスフロー水車を採用する見通しです。

小水力発電をするためには3つのポイントがあります。1つ目は水の量と有効落差がきちんと確保されていること。有効落差とは、河川の取水を行う場所と発電を行う場所の高低差がどれだけあるかです。赤城沢は7メートル級の砂防堰えん堤ていが2つ設置され、有効落差が20メートル以上で発電には十分でした。

2つ目は行政対応。現在、小水力発電は農業用水が主流です。河川は河川法や砂防法に則した行政手続きが必要ですが、農業用水ならそうした法律にとらわれず比較的容易に設置できます。ただし、発電出力が小規模で、ビジネスとして考えると河川の方が望ましいですが、多くの業界関係者が「河川での小水力発電は難しい」という認識でした。

群馬県庁や沼田市の担当者も「初めての事案でよく分からない」と首を縦に振ってくれません。そこで必死に事例を探し、石川県での取り組みを見つけ、現地の県担当者や事業者に面談しました。

今回は砂防堰堤の袖部分に小さな穴を開けて導管を下流に伸ばします。堰堤の強度は、堰堤そのものの重量を土砂の重量が超えなければ確保でき、今回のケースではまったく問題ないという見解を得られました。また国交省とも面談し、河川での小水力発電を推進するという話があることも群馬県や沼田市の担当者に伝え、群馬県初の事例として認可される見通しとなりました。

そして3つ目が、土地の所有者および水利権を持つ人との合意です。たまたま赤城沢の近くで太陽光発電を手がけていたこともあり、知人を介して水利権を持つ組合の方とお会いしました。そして、ビジネスとして取り組む合意がスムースにできました。

本件は今年度中の系統連系を目指しています。小水力発電を広めていく試験的要素もあるため、必ず成功させたいと思います。

赤城沢小水力発電所の事業計画平面図

  • 1.河川から水流を確保します。

    取水桝から確保した河川の水流を埋設管へ。ここから、小水力発電のエネルギー源である水の流れを作り出します。

  • 2.川沿いに埋設管を通します。

  • 3.橋の下に埋設管を通します。

  • 4.川に沿って水流を届けます。

  • 5.発電し、水流を河川に戻します。

    フランシス水車やプロペラ水車など、11種類の水車の中から最適な型を選択します。赤城沢の案件では、流量の変動に効率良く対応できる図のようなクロスフロー型を採用する見込みです。