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開発現場からとっておきの話 Vol.6 テーマ 太陽光発電所×植栽

私たちアドバンスは、発電所が可能な限り自然に近く、周辺環境に溶け込んで景観をこわさない形に仕上がるよう、様々な方法を模索しています。有用な方法のひとつに、植栽があります。斜面の部分をコンクリートで固めてしまう代わりに、肥料と種が入ったシートで覆うのです。コンクリートで固めるほうが楽ですが、自然エネルギーと呼ばれる商品を扱いながら自然を壊すことには、違和感を禁じえません。確かに、施工のために止むを得ず木を伐ることはあります。だからこそ、できる限り自然を回復する必要があると考えているのです。

木を植えることで、より一層のCO2対策にもつながります。そもそも、斜面を加工するのは土砂の流出を防ぐためですが、コンクリートではなく植栽を選ぶことで、熱効率の向上や砂埃の防止にも役立ちます。シートにはノシバやヨウシバ、クローバーなどを入れています。高速道路を車で走っていると側面が芝生で覆われていることがありますよね。アドバンスの植栽は、あれと同じようにシートで処理されたものなんで。

(左)フェンスの周りも植物で美しく、(右)植栽シートで斜面に緑を。

(左)フェンスの周りも植物で美しく、(右)植栽シートで斜面に緑を。

根付くまではしっかりと手入れしなければならないのですが、根付きさえすればあとはある程度放置しても大丈夫。そうなるまでは数年かかりますが、手間を惜しまずに育てるからこそ、発電所の美観を高め、発電効率の低下を防止することができるのです。また、シートだけではなく、アベリアやコデマリ、コナラ、しだれ桜などの樹木を植えることもあります。地域によって気候風土や土など、生育環境が異なります。ですから、地元の人に適した種類を尋ねるなどして、いろいろな樹木を試しているところです。ガーデニングの草花に一年草や多年草などの種類があるように、樹木も様々です。実はこれまで、自分の家の庭に生えている木の名前も知らないくらいだったのですが、植栽の取り組みをするようになってからというもの、関連した本を読み漁ったり、ネットでも調べるようになり、植物や樹木の特性や植える時期など、ずいぶん詳しくなりました。コンクリートではなく、せっかく緑をたくさん使うのですから、しっかりと根付かせて、良い景観をつくりたいと思っています。

ツツジも植えています。しだれ桜を植えました。彩り豊かに美観を高めています。

ツツジも植えています。しだれ桜を植えました。
彩り豊かに美観を高めています。

太陽光発電施設と緑はとても相性が良いんです。例えば群馬県沼田の発電所など、場所によっては公園と見紛うほどよい景観になり、地元の人たちがわざわざ見に来てくれるようになった施設もあるんです。四季折々の花が楽しめたり、秋にはどんぐりが実ったり。沼田では造成時に大きな石がたくさん出てきたのですが、その石を利用した石垣が、さらに公園らしさを強調しています。今後は、スイセンなどの球根植物も植えたいですね。年を追うごとに自然に増えていきますし、何より綺麗です。よく田んぼの脇などに生えていますが、あれは昔の人の知恵なんですよ。土壌が吸い込みきれない水を、植物が吸い上げて調整してくれるんです。

コンクリートで固めるのではなく緑で囲む「植栽」は、これからの太陽光発電施設の大きな流れだと思っています。

調整池と石垣で公園のようになりました。

調整池と石垣で公園のようになりました。

伊藤
今回の報告者
株式会社アドバンス
管理部部長 伊藤